VT(Vanguard Total World Stock Index Fund ETF:バンガード・トータル・ワールド・ストックETF)

株式ETF(全世界)

VT(Vanguard Total World Stock Index Fund ETF:バンガード・トータル・ワールド・ストックETF)

VTの基本情報

ティッカー VT
銘柄名 Vanguard Total World Stock Index Fund ETF:バンガード・トータル・ワールド・ストックETF
運用会社 バンガード
設定日 2008年6月24日
連動指数 FTSE All-World Index
運用管理費用(信託報酬) ※年率・税抜き 0.07%
保有銘柄数 9,105
純資産総額 2.7兆円
指数算出方法 時価総額荷重平均
大カテゴリ 米国ETF
中カテゴリ 各地域ETF
小カテゴリ 全世界株式ETF

このETF1つで、先進国と新興国市場の両方を含む全世界の9,000を超える企業の株式に投資が可能です。

経費率は0.07%と、全世界9,000を超える銘柄に投資できるにも関わらず非常に低コストとなっています。

純資産総額も2.7兆円と、SPY・VTI・VOOなど純資産総額上位のETFと比較すると小さいですが、十分な規模のETFです。

時価総額加重の算出法を採用し、保有銘柄は四半期ごとにリバランスされます。

 

VTの構成銘柄

構成銘柄上位10銘柄と組入比率

No ティッカー 銘柄 組入比率(%)
1 AAPL Apple Inc 2.85%
2 MSFT Microsoft Corp 2.71%
3 AMZN Amazon.com Inc 1.98%
4 FB Facebook Inc Class A 1.10%
5 GOOGL Alphabet Inc Class A 0.97%
6 GOOG Alphabet Inc Class C 0.95%
7 TSLA Tesla Inc 0.70%
8 NVDA NVIDIA Corp 0.64%
9 JPM JPMorgan Chase & Co 0.62%
10 700 Tencent Holdings Ltd 0.60%

GAFAM(アルファベット・アマゾン・メタ・アップル・マイクロソフト)が上位を占め、その後にも世界的な大企業が並びます。VTに投資することで、これら優良企業にまとめて投資することができます。

上位10銘柄はほぼ米国株が占めており、10位にかろうじて中国のテンセントが入っていますね。

上位10銘柄が占める割合は13.12%となっています。VTは世界中の9,000銘柄を超える企業の株式に投資され、上位10銘柄が占める割合も他のETFに比べると低く、非常に分散されたETFであることが分かります。

 

セクター比率

セクター比率も、特定のセクターに偏ることなく分散されていることが分かります。

近年成長著しい「情報技術セクター」が19.94%で1番比率が高くなっています。2位は「金融セクター」で15.67%。3位は「ヘルスケアセクター」の11.28%と続きます。

 

国別比率

国別比率は、米国が58.89%と半分以上を占めており、米国企業の強さが見てとれます。

今後も米国企業が覇権を取り続けるのか、もしくは中国やインドなど他国が台頭してくるのかは分かりません。

しかし、VTは時価総額荷重平均となっており、世界各国の経済規模に合わせて自動的に割合が調整されることから、それらを考える必要がなく、安心して保有することが可能です。

 

VTの株価推移

設定来の株価上昇率 104.3%

株価は、設定された2008年から104.3%上昇し、約2倍になっています。

設定された2008年がリーマンショックだったので、設定後に大きく下落してしまいましたが、数年で株価を戻し、その後上下は繰り返しつつも確実に上昇していきたことが分かります。

 

VTのリターンとリスク

VTトータルリターン(分配金再投資した場合の資産推移)

分配金(配当金)再投資した場合・しなかった場合の比較

最終的な資産額(配当再投資した場合) 2.74倍
最終的な資産額(配当再投資しなかった場合) 2.04倍
設定来のトータルリターン(配当再投資した場合) 174.2%
設定来のリターン(配当再投資しなかった場合) 104.3%

株価は設定から約2倍になりましたが、その間の分配金を再投資した場合はさらに大きな資産となります。

分配金をすべて再投資した場合は、2008年から約2.74倍になりました。分配金再投資と複利の力を感じることができますね。

 

最大下落率(最大ドローダウン)

最大下落率(最大ドローダウン) 50.26%
最大下落開始日 2008/06/26
最大下落終了日 2009/03/09

最大ドローダウンは、リーマンショックの2008年から2009年にかけてのマイナス50.26%です。

全世界株式のインデックスファンドは、個別株や特定企業を対象とするETFよりもリスクは小さいものの、今後も同程度の下落(50%程度の下落)は覚悟して投資するべきでしょう。

 

設定来・間近10年・5年・3年・1年のトータルリターン

間近1年間のトータルリターン 6.31%
間近3年間のトータルリターン 45.43%
間近3年間の年率平均リターン 13.30%
間近5年間のトータルリターン 72.58%
間近5年間の年率平均リターン 11.53%
間近10年間のトータルリターン 164.04%
間近10年間の年率平均リターン 10.20%

間近3~5年は、年率10%を超える非常に好調なリターンでした。

ただし、株式のリターンの歴史を見ると、インフレ調整後のリターンで5~7%程度に収まっていくと考えられるため、同様のリターンが続くとは考えない方がいいでしょう。

 

VTのリターン(年次・月次・日次)とリスク

年間リターン(年次リターン)推移

年間リターン最大上昇率 32.66%
年間リターン最大上昇の年 2009
年間リターン最大下落率 -9.76%
年間リターン最大下落の年 2018
年間リターンの標準偏差 13.69%

2008年以降、多くの年でプラスのリターンで終えています。2022年は途中までのデータとなるため除くと、2009年以降の13年間でマイナスとなったのはわずか3回のみでした。

 

月間リターン(月次リターン)推移

月間リターン最大上昇率 12.37%
月間リターン最大上昇の月 2020/11
月間リターン最大下落率 -21.44%
月間リターン最大下落の月 2008/10
月間リターンの標準偏差 4.93%
月間リターンから年率換算した標準偏差 17.07%

月次のリターンではプラスになる月もあれば、大きくマイナスになる月もあることが読み取れます。

リーマンショックでは20%を超えるマイナス、コロナショックでも15%程度程度のマイナスになっていることが分かります。今後、投資を続けていく中で、月次単位でこのレベルのマイナスが発生する可能性は認識しておくべきでしょう。

 

日次リターン(日次変動率)推移

日次リターン最大上昇率 13.45%
日次リターン最大上昇の日 2008/10/13
日次リターン最大下落率 -12.14%
日次リターン最大下落の日 2008/10/15
日次リターンの標準偏差 1.37%
日次リターンから年率換算した標準偏差 21.59%

リーマンショック・コロナショックでは、10%を超えるマイナスになっていることが分かります。

1日で10%マイナスになるのを想像するとゾッとしますね。暴落発生時は1日でこれぐらいの下落が発生することは認識しておきましょう。

しかし、この様な下落が発生しても、結果として株価は2倍以上の上昇しています。

 

VTの分配金(配当金)

分配金(配当金)推移

VTの分配金は四半期ごとに支払われます。

 

年間の分配金(配当金)推移

年間で見ると、少し減少している年もありますが、長期的に分配金は増加傾向であることが分かります。今後も分配金の増加が期待できると思います。

 

分配利回り(配当利回り)推移

※間近12ヶ月の分配金合計を株価で割り分配利回りを計算

分配利回り(配当利回り)の過去平均 2.24%
現在の分配利回り(配当利回り) 1.93%

分配利回りは、多くの期間で2%台で推移しています。暴落タイミングで分配利回りが跳ね上がり、徐々に2%台に収まっていく感じですね。

現在は1.93%と、数ヶ月前よりは上昇してきていますが、分配利回りで見ると少し割高な水準であると考えられます。

 

他ETFとの比較・相関

S&P500との比較

VTの最終的な資産額 2.74倍
S&P500の最終的な資産額 4.62倍
VT:のトータルリターン 174.2%
S&P500のトータルリターン:333.71% 362.11%

直近10数年は、米国株が非常に好調だったためS&P500と比較すると、全世界株式に投資するVTは大きく劣後しています。

しかし、今後はどのように推移するかは分かりません。

 

S&P500との相関

S&P500との相関係数 0.95

VTは米国が6割を占めていることもあり、S&P500との相関も非常に高く、相関係数は0.95となっています。

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