株式投資におけるコストは非常に重要な要素です。今回はコストの重要性について記事にしたいと思います。
結論としては、言うまでもなく「コストには徹底的にこだわるべき」です。ほとんどの人が重要性について分かっていると思います、しかし、重要な点は「0.5%や1%の違いが、長期投資の場合どれだけ資産に対し具体的に影響するのか把握しておきべき」ということです。
手数料(コスト)の違いにより長期投資でどれだけの違いが出るのか認識するために、例えば、新卒で22歳の時に貯めた100万円が年利回り7%で増加し、日本の女性の平均寿命の87歳になった時(65年後)に、手数料の違いによりどれだけ資産に違いが出るか見てみましょう。
以下グラフは、上から「手数料無し」「手数料0.01%」「手数料0.05%」「手数料0.1%」「手数料0.5%」「手数料1%」の場合で、22歳の時の100万円が、87歳の時にどれぐらいの資産になっているか示したものです。
絶対額やパーセンテージを示したものが以下です。1%の手数料により、手数料無しの時に比べ、わずか54.32%の資産になってしまいます(絶対額としては3,712万円のマイナス!)。0.5%の手数料でも、手数料無しの時に比べ、73.75%の資産になってしまいます(絶対額としては2,133万円のマイナス!)。そして、0.1%や0.05%の手数料でも、手数料無しの時に比べ、数百万円のマイナスとなってしまうのです。
年齢 | 手数料無し | 手数料0.01% | 手数料0.05% | 手数料0.1% | 手数料0.5% | 手数料1% |
22歳 | ¥1,000,000 | ¥1,000,000 | ¥1,000,000 | ¥1,000,000 | ¥1,000,000 | ¥1,000,000 |
87歳 | ¥81,272,861 | ¥80,780,621 | ¥78,840,847 | ¥76,480,521 | ¥59,941,072 | ¥44,144,972 |
手数料無しとの差分(金額) | ¥0 | -¥492,240 | -¥2,432,014 | -¥4,792,340 | -¥21,331,789 | -¥37,127,889 |
手数料無しとの差分(%) | 100.00% | 99.39% | 97.01% | 94.10% | 73.75% | 54.32% |
配当金は支払われる金額が予測しやすいと言われますが、減配のリスクもあり確実なものではありません。また、キャピタルゲインは毎年の振れ幅が大きくさらに予測がしづらいものです。一方で、株式投資にかかるコストは明確にどれだけかかるかが分かるため、確実に予測できる要素になります。そして、0.5%や1%の違いでも凄まじい額の違いが出るのです。
以上、長期投資での手数料(コスト)の違いにより具体的な金額差を認識した上で、コストには徹底的にこだわりましょう。
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